FXボラティリティとは？時間帯と通貨ペア 【インジケーター3選】
異なる時間帯が通貨価格のボラティリティにどのように影響を及ぼすのか、そしてそれを活用したトレード戦略の構築に興味がある人は多いのではないでしょうか。FX市場における取引では、市場の変動やボラティリティを理解することが不可欠です。
本記事では、FX市場におけるボラティリティの本質を解き明かし、異なる時間帯における通貨ペアの動きを解説します。また、ボラティリティの高い通貨ペアもご紹介します。さらに、ボラティリティを分析するための効果的なインジケーター3つを詳しく解説します。
この記事を読むことで、異なる時間帯の市場の特性を把握し、取引のタイミングを最適化できるようになります。また、ボラティリティの変動要因を理解することで、リスクを最小限に抑えたトレード戦略を立てる手助けとなるでしょう。さらに、ご紹介するインジケーターを活用することで、市場の変動を的確に予測し、取引の成功確率を高めることができるようになります。
FX取引においては、知識と戦略の組み合わせが成功への鍵となります。この記事を通じて、知識を深め、実践的なツールを手に入れ、より自信を持って取引に臨みましょう。
まずは、FXのボラティリティについて解説していきます。
FXのボラティリティとは？
FX市場の特性を把握するためには、「FXのボラティリティ」という概念を理解することが欠かせません。このセクションでは、FXのボラティリティが何を意味し、なぜトレーダーにとって重要なのかについて詳しく解説します。
一言でいうと、FX市場のボラティリティとは、通貨価格の変動の度合いを示す指標のことです。つまり、市場がどれだけ荒れているか、あるいは落ち着いているかを示しています。価格の大きな変動がある場合、トレーダーにとってはチャンスとリスクの両面が存在します。その仕組みや重要性を見ていきましょう。
FXボラティリティの仕組み
為替市場のボラティリティは、多様な要因によって発生します。以下は、主な要因です。
・時間帯による取引量の増加
・経済指標の発表や要人発言
・仲値やロンドンフィックスなどの実需の動き
・地政学リスクの上昇
ロンドン市場が開始する前後の時間帯はボラティリティが上昇することが知られています。これは、為替取引の中心である欧州のトレーダーが市場に参加するため、取引量が上昇するからです。
また、注目されている経済指標の発表直後や要人発言などもボラティリティが上昇する要因です。毎日、日本時間の午前10時の仲値、深夜のロンドンフィックス前後もボラティリティが上昇するため、トレードのチャンスがあります。
ボラティリティが上昇する要因や特徴、銘柄ごとの動きを把握しておけば、トレードチャンスが増えるでしょう。
FXボラティリティの重要性
ボラティリティは、FXトレーダーにとって、大きなチャンスとリスクをもたらす要因となります。
チャンス
経済指標の発表や要人の発言直後には、市場のファンダメンタルが固定されることで、明確なトレンドが発生しやすくなります。
例えば、日米金利差が注目されているとき、米FOMCの結果や米消費者物価指数の結果によって、為替相場のトレンド方向が決定します。このような明確な方向性が現れる時、短期間での大きな利益の機会が増えることがあります。
リスク
一方、経済指標の発表直後は、スプレッドが開いて約定力が弱まることがあります。これにより、注文が予定された価格よりも不利な価格で約定することや、注文が約定しづらくなるといったリスクが生じます。
また、市場の動きが急激になるため、意図しない大きな損失を被る可能性が増えるのです。具体的には、経済指標の結果が市場の予想と異なった場合や、スプレッドの拡大によって、設定したストップロスに引っかかるリスクが高まります。
トレーダーとしては、このようなボラティリティのメリットとデメリットを十分に理解し、戦略を立てることが必要です。
FXボラティリティと最適な時間帯
FX取引において、成功を収めるためには適切なタイミングが不可欠です。そのためには、「FXボラティリティ」と「最適な時間帯」の理解が不可欠です。このセクションでは、どの時間帯にトレードを行うべきかと、ボラティリティの関係性について詳しく探っていきます。
事実、ボラティリティは時間帯によって異なります。市場は24時間稼働していますが、通貨価格の変動は時間帯によって大きく変わります。どの時間帯でボラティリティが高くなるか、また逆に低い時間帯はいつなのかを詳しく解説します。
オセアニア時間
オセアニア時間は、日本時間の早朝に当たります。この時間帯では、オセアニア通貨として知られる豪ドルやNZドルの通貨ペアが中心に取引されます。
特に注目すべきは、日本時間早朝にオセアニア各国の経済指標が発表されるケースが多い点です。これらの経済指標の発表がボラティリティの上昇を引き起こす可能性があります。また、週末の間のニュースが要因となって、窓を開けることがあります。
東京時間
東京時間は、日本時間の午前に当たります。特に午前10時の仲値が大きな注目を集めるため、ドル円を中心としたボラティリティの上昇が見られます。
具体的には、午前9:30～10:00の間に短期のトレンドが形成されることが多い。さらに、NY時間の後の取引となるため、その流れや影響を受けやすい傾向があります。アジア市場の中心である東京市場の動向は、その後の取引に影響を与えることも多いです。
ロンドン時間
ロンドン時間は、日本時間の夕方から夜にかけてになります。特に日本時間の15時～16時、ロンドン市場の開始直前後はボラティリティが上昇する傾向があります。
また、NY時間とのオーバーラップする部分は、24時間の中で最も取引が活発に行われる時間帯です。深夜のロンドンフィックス前後もボラティリティが上昇しやすく、特にゴールド相場やポンドドル、ユーロドルなどが動きやすい傾向があります。
ニューヨーク時間
ニューヨーク時間は、日本時間の夜から深夜にかけてです。米国の主要経済指標の発表やFOMC、要人発言など、市場に大きな影響を与える情報が多く発表される時間帯でもあります。ロンドン市場とオーバーラップする日本時間の21時～深夜1時頃が取引が活発になり、経済指標も多く発表される時間帯です。
米株式相場もあるため、ニューヨークの午前中に該当する時間帯のボラティリティが上昇します。
経済指標の発表時
経済指標の発表は、FX市場のボラティリティに大きな影響を及ぼすことが多いです。特に、雇用統計や中央銀行の金利決定などの大きな指標が発表されると、市場の反応は激しくなることがあります。このような時は、事前に発表の日時や予想値をチェックし、戦略を練ることが重要です。
要人発言時
要人の発言やコメントは、為替相場に瞬時の影響をもたらすことがあります。特に、中央銀行の首脳や財務大臣などの発言は、市場の方向性を大きく変える可能性があります。発言の内容やトーンによって、市場参加者の期待や予想が変動し、為替相場の大きな動きを引き起こすことが多いです。
FXボラティリティの高い通貨ペア
FX市場で成功するためには、適切な通貨ペアの選択が欠かせません。特に、ボラティリティが高い通貨ペアは、トレーダーにとってのチャンスとなることが多いです。このセクションでは、FXボラティリティの高い通貨ペアに焦点を当て、その特徴と注意点について解説します。
英ポンド／円（GBP／JPY）
ポンド円は高いボラティリティがあることで知られています。イギリスの経済指標や政治的要因、日本の経済状況など、双方の国の動向が通貨ペアの価格に大きく影響します。
直近のポンド円の1日に動く平均値幅は1.35円（135Pips）でした。ドル円は約1円程度（100Pips）だったので、1.3倍のボラティリティがあることになります。突然、急落することもあり、投機的な動きも強く出る傾向があります。
2022年には、わずか4日間で15円（1500Pips）の急落が発生しました。この他にも、重要イベントがあるとボラティリティが急騰する傾向があり、安易な逆張りなどは非常にリスクがあります。
注意点
ポンド円はボラティリティが高いため、利益の機会は多い一方で、大きな損失を被るリスクも増します。したがって、十分なリスク管理が求められます。具体的には、他の通貨ペアよりもポジション量を少なくするなどの対応が必要でしょう。特にイギリス関連の突発的なニュースには注意が必要です。
トルコリラ／円（TRY／JPY）
トルコリラ円はは、新興国通貨であるリラの変動が主な要因となり、非常にボラティリティが高い通貨ペアとして知られています。特に、トルコの中央銀行の政策変更や経済指標の発表は、このペアの価格に大きな動きをもたらします。トルコ国内が不安定なこともあり、中央銀行も政府の意向に従う傾向があるため、市場の予想とは反対の金融政策を取るなど、予測ができないことがあります。
トルコリラ円はボラティリティの高さもありますが、スワップ金利も高く、スワップトレードでも知名度がある通貨ペアです。
注意点
リラは新興国通貨として、他の主要通貨に比べて不安定性が高いため、リスクが伴います。トルコの政治的なニュースや経済政策の変更によって、大きな価格変動が生じやすいので、情報収集とリスク管理が不可欠です。
南アフリカランド／円（ZAR／JPY）
南アフリカランドと日本円の組み合わせも、新興国通貨のランドの変動性と、円の安定性が組み合わさった結果、ボラティリティが高い通貨ペアとなっています。南アフリカの経済状況、特に鉱業や資源に関するニュース、中央銀行の金利政策などが、このペアの価格動向に大きな影響を与えます。
スワップポイントが多く付与される通貨ペアとして知名度があり、長期のポジション保有でスワップ目的でトレードする人も多いです。
注意点
ランドは資源国通貨としての側面も持つため、資源価格の変動や鉱業関連のニュースによる影響を強く受けます。大きな利益のチャンスがある一方で、突然の価格変動のリスクもあるため、十分な情報収集とリスク対策が必要です。
ゴールド（XAU／USD）
ゴールドは経済の不透明感やリスク回避の動きが強まる際に注目される資産として知られています。金価格の変動は、中央銀行の政策や地政学的なリスクなど多岐にわたる要因により影響を受けます。ボラティリティが高まる局面でも、その動きをしっかりと捉えることで、利益を追求することが可能となります。
ゴールドはボラティリティが非常に大きいCFD銘柄です。特に、米政策金利に関するニュースで大きく変動します。
原油（XTI／USD）
原油はエネルギー市場の中心として、また世界経済の健全さを示す指標としても用いられます。OPECの生産調整や地政学的なイベントは、原油価格のボラティリティを引き起こす大きな要因です。
需要と供給の関係が意識され、需要が高まっているにも関わらず、減産が続いているという状況になると、原油は大きく値上がりします。産油国による生産調整の報道や地政学リスク、需要や供給のニュースによって大きくボラティリティが上昇します。
FXボラティリティのインジケーター
ボラティリティの高い通貨ペアや最適な時間帯をご紹介しましたが、ボラティリティはどのように分析すればよいのでしょうか？そこで、活用できるのが「FXボラティリティのインジケーター」です。このセクションでは、インジケーターとは何か、なぜボラティリティの分析に役立つのかについて詳しく解説します。また具体的なインジケーターもご紹介します。
まずは、FXボラティリティのインジケーターについて理解を深めましょう。
FXボラティリティのインジケーターとは？
FXのボラティリティインジケーターは、通貨ペアの価格変動の大きさや動きの激しさを測定するための分析ツールです。これにより、トレーダーは市場の変動性や将来の価格変動の可能性を予測するのに役立てることができます。
これらのインジケーターを用いることで、より確度の高いトレード戦略を組むことが可能になります。具体的なインジケーターの種類や活用方法について次に詳しく述べていきます。
ボリンジャーバンド
ボリンジャーバンドは、価格の標準偏差を基にしたバンドを形成するインジケーターです。中心線は移動平均を示し、上下のバンドはその標準偏差を示しています。価格がバンドの外側に動くとき、それは異常なボラティリティを示唆している場合があります。
ボリンジャーバンドの拡がり方によって、ボラティリティの上昇をビジュアルで確認できます。
ボリンジャーバンドを活用することで、過去の価格変動を基に将来の変動範囲を予測することができるため、多くのトレーダーが愛用しています。
ATR（アベレージ・トゥルー・レンジ）
ATRは、特定の期間内での価格の最高値と最低値の差を示すインジケーターです。高いATRは高いボラティリティを、低いATRは低いボラティリティを示しています。トレーダーはこれを利用して、エントリーやストップロスの位置を決定する際の参考とすることできます
特に、ATRは市場の変動性を具体的な数値で示すため、他のインジケーターと組み合わせて使用することが効果的です。
HV（ヒストリカル・ボラティリティ）
HVは、過去の価格データを基にしたボラティリティの指標です。特定の期間における価格の変動をパーセンテージで表示し、それに基づいて将来の変動の大きさやリスクを評価します。過去のデータに基づく指標であるため、未来の予測としては完璧ではありませんが、過去の動きを基にした参考データとしては非常に価値があります。
ThreeTraderでFXのボラティリティを活用
ThreeTraderはトレーダーの成功をサポートするためのユニークな機能やサービスを持つFXブローカーです。特に、FXのボラティリティを活用するには、ThreeTraderが持つ狭いスプレッドやリワードポイントプログラム が大変魅力的です。
ThreeTraderの狭いスプレッドのメリット
ThreeTraderは他の多くのブローカーよりも狭いスプレッドを提供しています。これにより、取引コストを低く抑えられ、短期間での取引、特にスキャルピングに最適です。ボラティリティが高いポンド円やゴールドでも、他ブローカーと比べて圧倒的に有利なスプレッドを維持。これにより、市場の激しい動きを効果的に利用して、より多くの利益を追求することができます。
ThreeTraderポイントの活用方法
取引を行うたびに、ThreeTraderポイントが貯まります。このポイントは、キャッシュバックやアイテムと交換可能。さらに、このリワードポイントプログラムは頻繁な取引を奨励すると同時に、長期的な取引関係の構築をサポートしています。
ThreeTraderの口座開設は最短当日
ThreeTraderの口座開設は手軽で迅速です。必要な書類を提出すれば、最短当日中に取引を開始することができるのは大変魅力的。また、サポート体制もしっかりしており、初心者からベテランのトレーダーまで、安心して取引を始められる環境が整っています。
まとめ｜FXのボラティリティ
本記事では、FXボラティリティの仕組みや、最適な時間帯、ボラティリティの高い通貨ペアについて解説しました。また、ボラティリティを分析する指標となる、インジケーターもご紹介しました。
適切なタイミングでのトレードやリスク管理において、ボラティリティの知識がどれほど重要であるかがお分かりいただけたのではないでしょうか。
記事内でお伝えしたボラティリティに関する知識やインジケーターを活用すれば、リスクを最小限に抑えたトレード戦略を立てることができます。学んだ知識を活かし、市場の変動を的確に予測し、取引の成功確率を高めましょう。
