レンジとトレンドを見分けるインジケーター7選【使い方と手法】

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取引で安定して利益を上げるためには、レンジ相場とトレンド相場を見分ける力がとても大切です。しかし、「どうやって見分ければいいの?」と悩む人もいるでしょう。

本記事では、その答えとなる7つの便利なインジケーターと、それぞれの使い方をわかりやすく紹介します。また、これらを活用した具体的なトレードのコツもお伝えします。

この記事を読めば、自分にぴったりのインジケーターを見つけ、相場の動きを正しく読み取る知識が身に着くでしょう。

さっそく、レンジ相場とトレンド相場の違いについて、学んでいきましょう。

 

レンジ相場とトレンド相場の特徴

市場の分析と戦略的なトレード決定には、レンジ相場とトレンド相場の違いを理解することが非常に重要です。それぞれの相場の特徴を詳しく見ていきましょう。

レンジ相場の特徴

レンジ相場とは、価格が一定の値幅の中で推移し、トレンドが発生していない状態を指します。このような相場では、価格の上下の目安となる高値圏と安値圏が比較的明確で、そこを基準に取引が行われるケースが多いです。

特に、ラウンドナンバー(キリの良い数字)付近は市場参加者の注目を集めやすく、レンジの上限や下限を形成しやすい傾向があります。また、価格が高値圏で2回以上反落し、安値圏で2回以上反発するパターンが確認できれば、その範囲はレンジ相場とみなせます。

ボリンジャーバンドを活用するのも有効です。

レンジ相場ではボラティリティが小さいため、バンド幅が狭くなる傾向があります。この状態を見極めれば、価格が一定範囲内で動いている点を視覚的に捉えられます。

こうした特徴を把握すれば、相場で意識されやすい価格帯を見極め、高値圏で売り、安値圏で買う戦略を立てられます。

トレンド相場の特徴

トレンド相場では、価格が一定の方向に向かって動き続けます。上昇トレンドであれば高値を更新し続け、下降トレンドでは安値を更新し続ける特徴があります。この際、移動平均線が目安となります。

特に、短期、中期、長期の移動平均線が揃った「パーフェクトオーダー」が発生している場合、トレンドの強さを判断する材料になります。また、移動平均線が斜め30度程度に傾いているかを確認することで、トレンドの明確さを視覚的に把握することができます。

ボリンジャーバンドを用いる場合、トレンド相場では「バンドウォーク」と呼ばれる動きが見られます。

価格がバンドの上下端に沿って動き、バンド幅が広がるのが特徴です。これにより、トレンドの方向性と勢いを確認でき、トレンドに沿った取引を進める指標として役立ちます。トレンド相場では、価格の勢いを活かしてエントリーや利確のタイミングを計ることが重要です。

レンジとトレンドを見分けるインジケーター7選

トレーディングの成功はレンジ相場とトレンド相場を正確に把握することから始まります。ではその相場はどのように判断すればよいのでしょうか?そこで活用できるのがレンジとトレンドを見分けるインジケーターです。

 今から、レンジとトレンドを見分けるための7つの効果的なインジケーターを紹介し、それぞれの使用法と市場での動きの識別方法を詳しく解説します。移動平均線、ボリンジャーバンド、RSIなどの各インジケーターがどのように機能し、どのようにして市場のトレンドやレンジを示すか見ていきましょう。

移動平均線

移動平均線は、相場の「平均的な流れ」を見るためのテクニカルインジケーターです。

画像:上記の移動平均線は28日移動平均線

例えば、28日間の価格の平均を線で表すと、日々の細かな値動きに惑わされることなく、本当の相場の方向を見極めやすくなります。通常、短い期間(例:28日)、中くらいの期間(例:52日)、長い期間(例:200日)の3本の線を使って相場を分析します。

相場が一方向に動いているとき(トレンド相場)は、移動平均線にはっきりとした特徴が現れます。

まず一番大切なのは、移動平均線の傾きを見ることです。

移動平均線がはっきりと右上がりか右下がりになっているときは、相場が一方向に動いているトレンド相場である可能性が高いです。特に、短期(例:28日)、中期(例:52日)、長期(例:200日)の3本の線が階段のようにきれいに並ぶときは、とても強いトレンドが発生していると考えられます。

一方、移動平均線が横向きで、価格がその線の上と下を行ったり来たりしているときは、レンジ相場だと判断できます。これは相場が特定の範囲の中でふらふらと動いている状態を表しています。

このとき、移動平均線は方向感のない、平らな状態になります。

このように、移動平均線は相場の基本的な流れを理解するのに役立ちます。

見分け方

3本の線がきれいに並び、同じ方向に傾いているとき、トレンド相場である可能性が高いです。

これは「パーフェクトオーダー」と呼ばれ、上昇トレンドなら短期線が一番上、下降トレンドなら短期線が一番下になります。この状態は、相場が強い勢いで動いていることを教えてくれます。

反対に、相場が一定の範囲で動いているとき(レンジ相場)は、移動平均線がほぼ平らな状態になります。3本の線が絡み合うように交差し、価格がその周りを行ったり来たりします。これは、相場に明確な方向性がないことを示しています。

移動平均線は、見る期間によって異なる情報を教えてくれます。

短い期間(10日線)は目の前の動き、少し長い期間(26日線)は中期的な流れ、さらに長い期間(52日線や200日線)は大きな潮流を把握するのに役立ちます。これらを組み合わせることで、相場の細かい動きから大きな流れまで、バランスの取れた分析ができます。

ボリンジャーバンド

ボリンジャーバンドは、相場の値動きの勢いや範囲を見るための便利なテクニカルインジケーターです。

真ん中に基準となる線(移動平均線)があり、その上下に2本の線(バンド)が引かれています。このバンドの間に価格が収まることが多く、相場の状態を理解する手がかりになります。

相場が活発に動いているときは、上下のバンドの幅が広がります。まるでゴムが伸びるように、価格の変動に合わせてバンドが広がっていくイメージです。

反対に、相場が落ち着いているときは、バンドの幅が狭くなります。これは、ゴムが縮むように価格の動きが小さくなっていることを表しています。

相場が一定の範囲で動いているときは、価格は真ん中の線を中心に、上下のバンドの間を行ったり来たりします。

特に、バンドの幅が狭くなっている状態(スクイーズと呼ばれます)が長く続くと、その後大きな値動きが起こる可能性があります。これは、まるでバネが縮んだ後に一気に伸びるようなものです。一方、相場が一方向に動き続けるときは、価格がバンドの端に沿って進んでいく様子が見られます。これは「バンドウォーク」と呼ばれ、強い相場の流れを示しています。

価格がバンドの外にまで飛び出すことが増えてくると、その方向への動きがまだまだ続きそうだというサインになります。

見分け方

レンジ相場とトレンド相場では、ボリンジャーバンドの形や価格の動き方に特徴的な違いが現れます。

レンジ相場では、上下のバンドの幅が狭くなり、価格がゆっくりと規則正しく動きます。レンジ相場では、価格がバンドの上限に近づいたら売り、下限に近づいたら買うという取引方法が効果的です。

これは、価格が上限と下限の間を行ったり来たりする傾向があるためです。

一方、トレンド相場では、バンドの幅が広がり、価格がバンドの端に沿って進んでいく「バンドウォーク」と呼ばれる動きが見られます。バンドの傾きと価格の動きを見ることで、相場がどちらの方向に強く動いているのかが分かります。

特に注目すべきなのは、バンドの幅が急に変化するときです。バンドが狭い状態(スクイーズ)が続いた後で、突然バンドの幅が広がり始めることがあります。これは新しいトレンドが始まるかもしれないという重要なサインです。このような時は、価格が動き出した方向に合わせて取引するのが良いでしょう。

RSI

RSI(相対力指数)は、相場の強さを体温計のように測ってくれるテクニカルインジケーターです。

もっと細かく解説すると、RSIの数値は、一定期間の間にどれだけ上昇の動きがあったかを示しています。

期間設定14のRSIの数値が60だった場合、過去14本のローソク足の動きで60%が上昇の動きだったということです。

RSIの数値が25である場合、過去14本のローソク足の動きで上昇の動きは25%であり、75%が下落の動きだったということです。

相場が一方向に動いているときは、50という数字が重要な意味を持ちます。

相場が上昇しているときは、RSIは50より上にいることが多く、特に60付近では安定した上昇が続いていることを示しています。反対に下降しているときは、RSIは50より下にいることが多く、40付近では安定した下落が続いていることを教えてくれます。

また、相場が方向感なくもみ合っているときは、RSIは30から70の間を行ったり来たりします。特に50の近くにとどまることが多く、これは相場が次の動きを探っている状態だと考えられます。

最初は「50を超えているか、下回っているか」という単純な見方から始めると、相場の基本的な動きを理解する助けになるでしょう。

見分け方

RSIを使って相場の種類を見分ける方法について、もっと分かりやすく説明しましょう。

レンジ相場のときは、RSIは30から70の間をゆっくりと動きます。

特に50を中心としてウロウロすることが多いのが特徴です。これは相場が「今はどっちに動こうか迷っている」状態を表しています。レンジ相場だと判断する場合は、RSIが30まで下がったら買い、70まで上がったら売るという取引方法が効果的です。

一方、トレンド相場では、RSIの動きがより大きくなります。上昇トレンドのときはRSIが70を超えることもあり、下降トレンドでは30を下回ることもあります。このような極端な値が長く続くときは、それだけトレンドが強いことを意味します。

ADX

ADX(平均方向性指数)は、相場がどれくらい強く動いているかを測るテクニカルインジケーターです。

0から100までの数字で表され、高い数字ほど相場が強く動いていることを意味します。ただし、ADXは上がっているのか下がっているのかという方向は教えてくれず、ただ「相場が強く動いているかどうか」を示します。

一般的な見方として、ADXが20より低いときは、相場があまり動いていない状態だと考えられます。反対に40を超えると、相場が非常に活発に動いていることを示しています。25という数字は、相場が明確な方向性を持って動き始めたかどうかを判断する目安になります。

ADXには「+DI」と「-DI」という2つの補助的な指標があり、これらを使うと相場の方向も分かります。

例えば、+DIが-DIより上にあるときは上昇トレンド、逆に-DIが+DIより上にあるときは下降トレンドと判断できます。

相場が一定の範囲で動いているとき(レンジ相場)は、ADXは20を下回ることが多く、あまり変化しません。また、+DIと-DIが頻繁に交差するのも特徴です。これは、相場が特にどちらかの方向に強く動いていないことを表しています。

見分け方

ADXを使うと、相場が方向性を持って動いているのか、それとも一定の範囲で動いているだけなのかを見分けることができます。

レンジ相場では、ADXは20以下の低い値で推移します。これは、相場があまり強く動いていないことを表しています。この状態では、価格は一定の範囲内を行ったり来たりするだけで、大きな値動きは見られません。

また、+DIと-DIが頻繁に入れ替わるのも、相場に明確な方向性がないことを示す特徴です。

一方、トレンド相場になると、ADXは25を超えて上昇していきます。ADXの値が上昇を続けているときは、トレンドがどんどん強まっているサインです。しかし、ADXが高い値から下がり始めたときは注意が必要です。これは、それまで続いていたトレンドが弱まってきている可能性を示しているからです。

ADXは便利な指標ですが、これ一つだけで判断するのではなく、移動平均線やRSIなど、他の指標と組み合わせて使うとより確実な相場判断ができます。

例えば、ADXが25を超えて上昇し、同時に移動平均線がきれいに並んでいれば、そのトレンドはより信頼できるものと考えられます。

ストキャスティクス

ストキャスティクスは、相場が「高すぎる」のか「安すぎる」のかを判断するためのテクニカルインジケーターです。

%K(短い期間の線)と%D(長い期間の線)という2本の線で構成され、0から100までの数値で表されます。

一般的に、80を超えると「高すぎる」状態、20を下回ると「安すぎる」状態と考えられます。

相場が一定の範囲で動いているとき(レンジ相場)は、2本の線が20と80の間を行ったり来たりします。また、2本の線が頻繁に交差するのも特徴です。これは、相場が特定の範囲内で上下しているだけで、明確な方向性を持っていないことを表しています。このような状態が続くと、相場の値動きも小さくなっていく傾向があります。

一方、相場が一方向に強く動いているとき(トレンド相場)は、2本の線が極端な値に長く留まります。

例えば、強い上昇トレンドでは80以上、強い下降トレンドでは20以下に線が留まりやすくなります。これは、相場が強い勢いを持って一方向に動いていることを示しています。

見分け方

相場が一定の範囲で動いているとき(レンジ相場)は、%Kと%Dという2本の線に特徴的な動きが現れます。この2本の線は頻繁に交差し、まるでジグザグを描くように上下します。これは相場が特定の範囲内で行ったり来たりしている状態を表しています。このような時は、値が20に近づいたら「買い」のチャンス、80に近づいたら「売り」のチャンスと考えることができます。

一方、相場が一方向に動いているとき(トレンド相場)は、2本の線が高い値(80以上)か低い値(20以下)に長く留まります。また、%K線(短期線)が%D線(長期線)を下から上に突き抜けるときは「ゴールデンクロス」と呼ばれ、買いのタイミングを示すサインとして知られています。

反対に、上から下に突き抜けるときは「デッドクロス」と呼ばれ、売りのタイミングを示すサインとなります。

フィボナッチリトレースメント

フィボナッチリトレースメントは、相場が大きく動いた後、どのくらい戻るかを予測するためのテクニカルインジケーターです。高値と安値を結ぶと、その間にフィボナッチ比率(38.2%、50%、61.8%など)で区切った水平線が描画されます。

各ラインは、価格が反発しやすい場所を示してくれます。さらに反転上昇のサインである包み足も出現しており、押し目買いをしたいトレーダーが多かったことが分かりますね。

画像の①の部分ではフィボナッチリトレースメントの50%で価格が反発しています。

相場が一方向に動いているとき(トレンド相場)は、特にフィボナッチリトレースメントが特に役立ちます。

例えば、上昇トレンドで価格が下がってきたとき、フィボナッチラインの価格で止まって、また上昇に転じることがよくあります。特に38.2%や50%のラインは重要で、ここで価格が反発すると、それまでのトレンドが続く可能性が高いと考えられます。

一方、相場が一定の範囲で動いているとき(レンジ相場)は、フィボナッチラインでの反応があまりはっきりしません。価格はこれらのライン間を行ったり来たりするだけで、明確な反発点を見つけにくくなります。

見分け方

相場を見分けるポイントは、価格がフィボナッチラインでどのように反応するかにあります。相場が一方向に動いているとき(トレンド相場)は、フィボナッチラインが重要な役割を果たします。例えば、38.2%、50%、61.8%といった水準で価格がはっきりと反発し、その後また元の方向(トレンドの方向)に動き出します。

これらのラインは、まるで相場の踊り場のように機能し、価格がここまで下がったら(または上がったら)反転するという目安になります。

一方、相場が一定の範囲で動いているとき(レンジ相場)は、フィボナッチラインでの価格の反応があいまいになります。価格はこれらのラインを特に気にする様子もなく、不規則に上下します。レンジ相場では、フィボナッチリトレースメントはあまり当てにならず、むしろ他の指標(例えば移動平均線やRSIなど)と組み合わせて判断する必要があります。

フィボナッチラインでの価格の反応を見ることで、今の相場がトレンドなのかレンジなのかを判断できます。特にトレンド相場では、これらのラインを使って次の値動きを予測しやすくなりますが、レンジ相場ではあくまでも参考程度に考えるのが良いでしょう。

ATR

ATRは、価格のボラティリティを測定するインジケーターです。

一定期間の「真の値幅」の平均値を示し、相場の変動幅を数値化します。ATRは価格の方向性ではなく、相場のボラティリティの大きさを把握するために使用されます。

トレンド相場では、ATRの値が上昇し、過去の相場より高い値を示す傾向があります。これはトレンドの強さと価格変動の活発さを表し、他の指標と組み合わせてトレンドの確認に活用できます。

レンジ相場では、ATRが低い値で安定し、相場の落ち着きを示します。この状態は、価格変動が限定的で、大きな方向性に欠けることを表します。

見分け方

ATRを用いた相場の見分け方では、数値の変化パターンに注目します。

レンジ相場では、ATRが低水準で安定し、ボラティリティが抑制された状態が続きます。この場合、価格変動が小さく、明確な方向性が見られないため、レンジ相場特有のトレード戦略が有効です。

トレンド相場では、ATRが上昇基調となり、特に急激な上昇はトレンドの発生やボラティリティの増加を示唆します。この指標は、相場の勢いの確認だけでなく、損切り幅の設定にも活用できます。他のテクニカル指標と併用することで、トレンドの特定や相場変化への柔軟な対応が可能になります。

レンジとトレンドを見分けるインジケーターを組み合わせた手法

レンジとトレンドをより正確に見分けるにはどうすればよいのでしょうか?

そこで活用できるのが、各インジケーターを組み合わせた手法です。

例えば、ボリンジャーバンドとRSIを組み合わせることで、相場の判断精度を高めることができます。

 他にも効果的な組み合わせは複数あります。今から、その組み合わせを詳しく解説していきます。各手法を活用し、市場の変動にしっかりと対応して、安定した利益を追求しましょう。

ボリンジャーバンド × RSI

ボリンジャーバンドとRSIを組み合わせた手法は、トレンド相場とレンジ相場の両方に対応できる手法です。相場の方向を大まかにつかみながら、買われ過ぎ・売られ過ぎをチェックできるため、エントリーやエグジットが分かりやすくなります。

トレンド相場の場合、ボリンジャーバンドの中心線が上向きなら上昇トレンド、下向きなら下降トレンドと判断します。

上昇トレンドでは、価格が中心線や-1σまで下がったタイミングで、RSIが50付近で反発し、再度上に向かい始めたら買いを検討します。RSIが70を超えたら買われ過ぎを意識して、部分的に利確も検討できるでしょう。

下降トレンドでは、価格が中心線や+1σ付近まで戻ったときに、RSIが50を下回り、50が抵抗線となっているなら売りエントリーを考えます。RSIが30を割ってくると売られ過ぎになるため、利確の目安となります。

レンジ相場では、ボリンジャーバンドの中心線が横ばいで、価格が±2σの範囲内を行き来することが多くなります。このときは、RSIが70を超えて再度70を下回った段階で売りエントリー、30を下回り、再び30を明確に上回った段階でで買いエントリーを検討できます

フィボナッチリトレースメント×RSI

フィボナッチリトレースメントとRSIを組み合わせると、相場の押し目や反発ポイントが分かりやすくなります。

上記の画像は、ドル円の日足チャートにフィボナッチリトレースメントとRSIを表示したチャートです。画像①の部分でローソク足で反転サインが出現し、再び50%を上回っています。この上昇が本物かどうかをRSIで確認すると、RSIも50を再び上回りました。

上昇基調が強くなっているとみなせます。

トレンド相場では、上昇トレンドなら安値から高値へ、下降トレンドなら高値から安値へフィボナッチを引き、38.2%・50.0%・61.8%などの戻り目をチェックします。上昇中ならRSIが30%付近から上に向かうタイミング、下降中ならRSIが70%付近から下に向かうタイミングが買い・売りの目安です。

レンジ相場では、高値と安値を結んでフィボナッチを引き、23.6%や38.2%、61.8%付近で価格が反転しやすいことに注目します。RSIが70%を超えた後に下がったり、30%を下回った後に上がったりするタイミングで逆張りを検討します。

移動平均線×ストキャスティクス

移動平均線とストキャスティクスを組み合わせると、トレンドの方向相場の過熱感を同時に判断できるため、エントリーポイントが分かりやすくなります。

上昇トレンドの場合
短期移動平均線が長期移動平均線を上に抜けたら上昇傾向です。ストキャスティクスが売られすぎゾーン(例:20%以下)から上向きに戻ってきたタイミングで買いエントリーが検討できます。(画像①)

①の部分では、ローソク足が短期移動平均線を上回ったタイミングで、ストキャスティクスも20を上回っています。

下降トレンドの場合
短期移動平均線が長期移動平均線を下に抜けたら下降傾向です。ストキャスティクスが買われすぎゾーン(例:80%以上)から下向きに戻ってきたタイミングで売りを検討します。

また、移動平均線がサポート(上昇時)やレジスタンス(下降時)として機能している場面で、ストキャスティクスが反転サイン(%Kが%Dを上抜け・下抜け)を出すタイミングもエントリーポイントになります。

レンジ相場:価格が上下の一定範囲を行き来している「ボックス相場」のときは、移動平均線よりもストキャスティクスが有効です。ストキャスティクスが80%以上なら買われすぎ、20%以下なら売られすぎと判断し、そこから反転し始めたら逆張りでエントリーを狙います。

移動平均線×ADX

移動平均線とADXを使うと、相場のトレンド方向と強さを同時に判断しやすくなります。まず、価格が200日移動平均線を上回っているときは、上昇トレンド、下回っているときは下降トレンドと考えます。

ローソク足が短期移動平均線を明確に抜けたタイミングで、ADXが40以上かつ上昇中なら、エントリーを検討します。例えば、上昇トレンドなら買い、下降トレンドなら売りという流れです。

上記のチャートでは、上から順番に青(短期)➡オレンジ(中期)➡赤(長期)と並んでおり、パーフェクトオーダーを形成しています。ただし、ADXが下降基調になっていることを考えると、少し慎重にエントリーを考えるべきタイミングです。

エントリー後は、直近の高値や安値を目安に損切りラインを決め、利益確定は10〜15pipsや直近の高値・安値などを目標に設定します。ADXが40以下の段階で短期移動平均線を抜けても、2〜3本のローソク足以内にADXが40を超えるかどうかを待つのもひとつの方法です。

移動平均線×ATR

移動平均線(26日移動平均線と200日移動平均線)にATRを組み合わせると、相場のトレンド方向とボラティリティを同時に把握できます。

上記の画像では、26日、52日、200日移動平均線と、ATRを表示しています。

パーフェクトオーダーを形成しており、上昇基調となっています。ATRを見ると、グラフが右肩下がりになっていますね。相場のボラティリティが低くなっており、上昇する勢いを失っています。

今後は、押し目を形成するのか、トレンド転換するのかを見極める必要があると判断できます。

ATRが上昇を続けているうちはトレンドが続きやすいですが、下向きになり始めたらトレンドが弱まる可能性があるため、すでに保有ポジションがある場合、ポジションの利益確定を検討します。

また、ATRの値が極端に高いときはボラティリティが大きすぎて急反転が起きやすく、極端に低いときはブレイクアウト待ちのレンジ相場になっている可能性があります。

Threetraderでレンジとトレンドを見分けるインジケーターを活用

トレンド相場とレンジ相場は、視覚的に分かるため、日足や週足など、大きな時間足でも確認してみるのがおすすめです。Threetraderは世界標準プラットフォームであるMT4/MT5を提供しており、非常に使いやすい取引ツールです。

Threetraderでは、毎朝8時(日本時間)に、専属アナリストが客観的な視点で主要な通貨ペアや銘柄の重要な分析ポイントをレポート形式で配信しています。レポート内でもトレンド系指標とオシレーター系指標を組み合わせて分析しています。

また、ブログ記事では、一目均衡表の雲ローソク足パターンなど、各種テクニカル指標の詳細を紹介しています。これらの記事を参考にすることで、平行チャネルの理解を深め、実践的なトレードに活用することができます。

さらに、毎週日曜日には、一週間の重要な経済イベントをまとめたレポートも配信しています。経済イベントはレンジ相場からトレンド相場へ転換するきっかけになりやすいです。

ぜひ1週間の初めに、経済指標を確認してみてください。 

 

まとめ|レンジとトレンドを見分けるインジケーター

本記事では、レンジ相場とトレンド相場を見分けるための7つの主要なインジケーターとその使い方について詳しく解説しました。市場がトレンドにあるのか、それともレンジにあるのかを識別することは、効果的なトレーディング戦略を立てる上で極めて重要です。

 特に移動平均線、ボリンジャーバンド、RSI、ADX、ストキャスティクス、フィボナッチリトレースメント、そしてATRなどのインジケーターは、それぞれ独自の方法で市場の動きを解析し、トレーダーが市場の状態をより深く理解するのを助けます。

 これらのインジケーターを単独で使用することも、または複数を組み合わせてより洗練された分析を行うことも可能です。例えば、ボリンジャーバンドとRSIの組み合わせは、市場の過熱点を特定して適切なエントリーとエグジットポイントを見つけるのに特に有効です。

 ThreeTraderのトレーディングプラットフォームでは、これらのインジケーターを活用してリアルタイムでデータを分析し、即座にトレードを実行することが可能です。学んだ知識を実際の取引に応用することで、市場の波を読むスキルを磨き、最終的にはより成功できるようになります。さっそく、各インジケーターを実践で試してみましょう。

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