ゴールド相場は上昇傾向を示し、主な要因は中国の金買い再開への期待感とシリアの政情不安によるリスクオフの動きである。一目均衡表では雲を突破していないものの、転換線が基準線を上回り、RSIも50で反発して上昇している。これらの技術的指標は、今後の上値トライの可能性を示唆している。2720ドルの直近高値が次の重要な節目となる。
市場では米国の利下げ観測が80%を超える一方、日銀の12月利上げ観測は20%程度にとどまる。為替市場ではドル円が152円まで上昇し、200日移動平均線に接近。原油市場は2日連続で上昇したが、下降トレンドラインが上値を抑えている状況だ。
ゴールドは反発、中国の金買いとリスクオフ
前日価格変動TOP3
- XAUUSD +1.20%
- USDJPY +0.51%
- CADJPY +0.40%
NY市場マーケットハイライト
- 米株価指数は下落、米CPIを控えて利益確定売りが強まる
- 米利下げ観測は80%以上、一方、日銀の12月利上げ観測は2割前後
- 豪ドル米ドルが再度下落し、直近安値を更新
- 豪中銀が金利据え置きも、声明文で次回の利下げに含みを持たせる
- ドル円は152円まで上昇、200日移動平均線とぶつかる
- ユーロドルは下落、小幅なレンジ内を推移
- 中国が強い経済刺激策を実施すると公表、豪ドルと原油が買われる
- 原油は2日続伸、上値は下降トレンドラインに抑えられる
ゴールドテクニカル分析
ゴールドの日足チャートを分析する。ゴールドはレンジ相場を形成していたが、中国の金買い再開への期待感とシリア政権崩壊によるリスクオフの動きが重なり、上方向へブレイクアウトした。一目均衡表の雲は抜けていないが、転換線が基準線を上抜いている。
また、RSIも50で反発し上昇になっていることからも、再び雲上限を突破する可能性を示唆する。直近高値である2720ドルを上抜けできるかどうかに注目したい。
今日の経済指標とイベント(12月11日)
- 8:50(日本時間)、日本大企業製造業景況判断指数
- 22:30(日本時間)、米コアCPI
- 23:45(日本時間)、カナダ政策金利発表
- 翌0:30(日本時間)、米原油在庫量