原油は大幅に下落し、200日移動平均線を割り込んだ。米ADP雇用統計は雇用者数の増加を示したが、賃金上昇は鈍化した。パウエルFRB議長は利下げに慎重姿勢を示したものの、利上げを示唆せず、次の利上げ確率は低いとコメントした。これによりドル売りが優勢となり、ドル円は一時152円台に下落した。ゴールドはFRB議長のコメントを受けて反発し、2320ドルまで上昇した。原油は81.30ドルを下回り、79.2ドルまで下落した。日足チャートでは下落トレンドが発生し、RSIも下落基調を示唆している。米原油在庫量の増加と高金利政策の継続予想が売り圧力を強めている。今日は日本の金融政策決定会合議事要旨、スイスの消費者物価指数、米失業保険申請件数に注目だ。
原油の日足チャートを分析する。原油は直近安値である81.30ドルを下回り、79.2ドルまで下落。ダウ理論による下落トレンドが発生した。また、日足RSIは50を下回り、43まで下落し、下落基調を示唆する水準まで下がった。79.5ドルは昨年の11月から今年の3月までのレンジ高値であり、非常に強い支持帯となる可能性がある。
米原油在庫量が増加したことや、米高金利政策が当分継続するとの予想で原油は売り圧力が強まっている。78.7ドル付近では反発も強くなると想定されるため、注意が必要だ。