市場分析
May 14, 2024

ドル円は一時153.24円、米CPIは3ヶ月連続で上振れ

米消費者物価指数(CPI)が3ヶ月連続で予想を上回ったことを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)による利下げ観測が後退し、ドル円は一時153.24円の1990年ぶりの円安水準まで急騰した。日本政府による為替介入への警戒感はあったものの、ドル主導の上昇に介入は見送られた。ドル円の日足チャートでは、フィボナッチエクスパンションの100%に当たる154.48円まで上昇する可能性があり、注意が必要とされている。今日は欧州中央銀行(ECB)の政策金利発表や総裁記者会見、米生産者物価指数の発表など、重要な経済指標とイベントが予定されている。

前日価格変動TOP3

  • AUDJPY   -0.97%
  • XAUUSD  -0.84%
  • USDJPY   +0.79%

NY市場マーケットハイライト

  • 米株価指数は下落、米インフレが収まらず利下げ観測後退
  • 米CPIは3ヶ月連続で上振れ、インフレ基調を示唆しFRBは修正を余儀なくされるか
  • ゴールドは下落、2360ドルから2330ドルまで下落し包み足を形成
  • ドル円は急騰、153.24円の1990年ぶりとなる円安水準に
  • 為替介入が警戒されたが発動せず、ドル主導の上昇で介入できなかったか
  • ユーロドルは下落、90日MAで反落し1.075ドルを割り込む
  • ポンドドルも下落、200日MAを再び割り込む
  • 原油は転換線で反発、86.5ドル付近で推移

ドル円テクニカル分析

ドル円の日足チャートを分析する。ドル円は米CPIの発表後、152円を突破し、ストップロスを巻き込みながら152.50円まで急騰した。警戒されていた為替介入だが、今回はドル主導の上昇であり、日本政府は介入しづらかったようだ。為替介入がないと判断した相場は上昇し続け、153.25円の高値まで到達した。

【USDJPY/日足】

フィボナッチエクスパンションを描画すると、100%に該当する価格帯は154.48円となる。様子を見ながら、154円台まで上昇する可能性に注意が必要だ。このフィボナッチエクスパンションは61.8%で機能していることが確認できる。RSIは64であり、上昇の余地はある。

今日の経済指標とイベント(4月11日)

  • 21:15(日本時間)、ECB政策金利
  • 21:30(日本時間)、米生産者物価指数
  • 21:45(日本時間)、ECB総裁記者会見