米雇用統計が市場予想を大幅に上回り、失業率が4.1%に低下したことで、為替市場が大きく変動した。ドル円は148円台に急伸し、8月上旬以来の水準まで円安が進んだ。これにより、米国の大幅利下げ観測が後退し、市場は見通しの修正を迫られている。
ユーロドルは1.10ドルを割り込み、ダブルトップを形成。今後はリターンムーブに警戒が必要だ。原油は中東情勢の緊迫化を受けて急騰した。
今週はFRB・FOMC要人の講演内容や米CPIの発表に注目が集まる。為替市場ではドル高が継続し、米金利政策に関する発言に敏感な相場展開が予想される。
ドル円の日足チャートを分析する。ドル円は米雇用統計の結果を受けて急伸。一目均衡表の雲に突入した。転換線が基準線を上回り、遅行線もローソク足を上回っている。8月15日の高値149.35円に接近しており、148.65円付近で終値を迎えた。上値には90日移動平均線が控えており、150円台になるシナリオも考えられる。
RSIは55となり、7月11日以来の水準となり、上昇基調を示唆している。米金利政策を左右する要人発言や金利見通しの変化に敏感な相場が続きそうだ。