今週は、豪政策金利発表、英政策金利発表、米ミシガン大学消費者信頼感指数など重要な経済指標の発表が予定されている。米雇用統計が予想を下回り、失業率が上昇したことでドル売りが強まり、ドル円は為替介入が2回実施されて151円台に下落。クロス円も軒並み下落し、ポンド円は一時200円の大台を超えた。原油は下落が継続し、81ドルを割り込んでいる。テクニカル面では、ドル円は「高値陰線+包み足」のローソク足パターンが出現し、ポンド円は上昇チャネルの下限ラインをやや下回っている。
ドル円は4月29日に一回目、5月2日早朝に二回目の為替介入が実施されたと推定されている。一時ドル円は160.20円の高値を付け、1回目は160円台から154円台に下落。2回目は158円台から152円台に下落した。
FRB議長がハト派姿勢を示し、米雇用統計が弱い結果になったことで、円安一辺倒のドル円相場にブレーキが掛かったと思われる。今週はFRB関係者の要人発言が相次ぐため、今後の金利政策に言及するかどうかに注目したい。
ドル円の週足チャートでは、「高値陰線+包み足」のローソク足パターンが出現している。2022年の為替介入の後、151円台から127円台まで24円(2400Pips)下落した。週足チャートでは72週移動平均線が意識されている。可能性としては、長期的に140円台前半まで円高が進む可能性も否定できない。直近では150円を挟む149円台~151円台の支持線で、どのように反応するかに注目したい。
ポンド円の日足チャートを分析する。ポンド円は上昇チャネル内を推移していたが、先週の急激な円安によって一時的に200.54円の高値を付けた。ポンド円が200円を上回るのは2008年のリーマンショック前の2008年8月以来となる高値水準。
ドル円相場で為替介入が実施されたことで、ポンド円も200円台から191円台に下落。上昇チャネルの下限ラインをやや下回り、52移動平均線が支持線として機能している。今後は、チャネル下限や52日移動平均線が抵抗線となり、下落基調に転換するかに注目。今週は英中銀金利政策が発表されるなど、重要指標があるため、注目したい。
日足の原油チャートを分析する。原油は大きく下落しており、87.9ドルの高値から78ドル付近まで下落基調が強まっている。先週、米原油在庫量が市場予想を上回り、需要減速がみられた。81ドルの節目価格を割り込み、200日移動平均線も割り込んでいる。
RSIは40となっており、下落基調を示す水準。77.50ドルが前回の上昇トレンドの半値に該当し、2月から3月にかけてレンジ相場を形成していた価格帯だ。77.50ドル付近の価格動向に注目したい。