今週は各国の消費者物価指数発表が相次ぐ。米中の消費者物価指数や小売売上高が特に注目される。相場では対中関税が合計145%に達し、中国も対抗措置を実施。米企業への影響範囲が焦点となる。
ゴールドは連日最高値を更新し、リスクオフムードが高まっている。日経平均は関税発表を受け急落し、3万円付近が支持帯となっている。日本向け関税は延期されており、新合意次第で相場は変動する。
ゴールドは上昇チャネル内で推移し、3200ドルまで急上昇。高いボラティリティが続くため注意が必要である。

注目の経済指標とイベント(4/14~4/18)
- 各国の消費者物価指数発表、今後は中国と米国の統計が重要
- 対中関税は合計145%、中国も対抗措置実施
- 米中の消費者物価指数や小売売上高に注目
- ゴールドは連日最高値更新、リスクオフムードが高まりつつある
相場のファンダメンタル
相場のボラティリティが急上昇しており、波乱の展開となっている。全世界向けの相互関税を発表した後、一夜にして90日間の延期。中国については合計145%という尋常ではない関税率をかけており、すでに貿易戦争に突入しているといえる。
米企業は中国で製品を製造している場合も多く、影響がどこまで広がるのかが焦点。米消費者物価指数が上昇し、需要が減少していけば「スタグフレーション」となる。
ドル円は円高がさらに進行する可能性がある。
テクニカル分析
日経平均株価(JPN225)
日経平均株価が急落した。最初は日本を対象にした関税が24%と発表され、予想をはるかに上回る数値だったため、市場に衝撃が走った。3万7000円台から3万円まで下落し、3番目に大きい下げ幅を記録した。
フィボナッチエクスパンションを描画すると、161%で反発しており、フィボナッチが機能していることが確認できる。3万5000円が抵抗帯となっており、3万円付近が支持帯として機能している。
日本は関税が延期されているため、新たな合意ができれば、上昇する可能性が高い。一方、合意ができず、関税が適用となれば、3万円割れも覚悟するべきだろう。

ゴールド(XAUUSD)
ゴールドの日足チャートを分析する。ゴールドは上昇チャネル内で推移していたが、関税発表を受けて、上昇の勢いが強まった。
全世界向けの関税が発表されたときは、キャッシュに変える動きがあり、安全資産であるゴールドも売られた。しかし、関税が延期され、中国に対する関税が145%と発表されると、ゴールドも3000ドル台から3200ドルに急上昇している。
今月中に3300ドルに到達する可能性もあるが、調整の売りなどで一時的に下落する可能性もある。ボラティリティが高いので、十分注意したい。
