今週は日銀短観、米雇用統計など重要な経済指標の発表が予定されている。注目は米雇用統計で、平均時給の前年比+0.1%上昇が予想されている。ドル円は151円台で小動きが続いているが、新年度スタートに伴い相場の活発化が期待される。原油価格は83.5ドル付近で推移し、ゴールドは史上最高値を更新するなど急騰している。米消費者物価指数、NZ・カナダ・ECBの政策金利発表、イランの報復攻撃予告など、市場を動かす材料が多数存在する。テクニカル面では、ドル円は152円の壁を突破できず、原油はADXが高水準で強いトレンドを形成している。
米雇用統計は非常に強い結果となり、発表の瞬間は強いドル買いになったものの、ドル円は151.75円すら突破できなかった。非常に上値が重たい。「152円を超えれば為替介入」という認識が拡がり、国内勢も海外勢も為替介入待ちだろうか。
結局、ドル円はレンジ相場を抜け出せず、終値は151.62円付近となっている。
中東情勢が緊迫しており、原油は90ドルを目指す勢いとなっている。152円を何度試しても超えられないため、今度はヘッジファンドや機関投資家が円高に一度大きく誘導させるダマシもあり得る。
過去にも同じようなレンジ相場を形成したときは14日間でブレイクアウトした。今週にはドル円がレンジ相場をブレイクアウトする可能性もある。
原油の日足チャートを分析する。原油は87ドル後半で推移しており、ボリンジャーバンドの+2σ線上で推移している。注目したいのはADX。ADXが2023年9月以来の高水準になっており、強いトレンドが形成されている。過去にADXが30を上回ったとき、原油は97ドルまで上昇した。
今回はイランがイスラエルもしくは米国の軍事基地への攻撃を予告しており、地政学リスクが上昇している。そのため、原油相場には上昇圧力がかかっている。また、200日移動平均線を52日移動平均線が上回るかにも注目。上回ればゴールデンクロスが発生し、上昇シグナルとなる。
ユーロ円の日足チャートを分析する。ユーロ円は上昇チャネルを形成しており、ゆっくりと上昇している。月足のピボットポイントは162.95円となっており、強い支持帯となると予想される。
今後、チャネル上限価格を目指して、上昇する可能性がある。今後予定されているECB政策金利やECB総裁の記者会見での金利についてのコメントに注目したい。