本週は、日本、英国、米国など主要国の経済指標やイベントが目白押しだ。先週の米雇用統計ではサプライズな結果となり、ドル円は一時157円台まで上昇した。日銀関係者は利上げに慎重な意見を相次いで示しており、日本の長期金利は2週間ぶりに1.0%を割る終値となった。FOMCと日銀の政策決定会合では、どちらも金利据え置きが予想されている。
日本の長期金利が2週間ぶりに1.0%台を下回った。日銀関係者から利上げに慎重な意見やコメントが相次ぎ、6月14日に開催予定の日銀政策決定会合では金利据え置きの見通しとなっている。7月の利上げを予想する金融機関もあるが、日銀委員の発言を考えると、もう少し先なのではないかとも考える。関係者の発言には注意したい。
米雇用統計では、予想に反して、雇用者数が前月より増加するという驚くべき結果となった。予想が18万2000人に対して27万2000人というサプライズ。ただし、失業率は4.0%に上昇した。当然、米利下げ観測が低くなり、米長期金利は急騰。為替相場でもドル買い一強となった。
ポンド円の日足チャートを分析する。ポンド円は包み足を形成し、再び200円台を目指している。直近高値は200.60円付近となる。MACDは減少傾向を示しており、やや上昇の勢いを失ってきている。今週は日銀政策決定会合がある。海外勢の中には利上げを予想しているトレーダーもおり、利上げされないと分かれば、円売りを大きく仕掛けてくる可能性がある。ポンド円に限らず、クロス円全体で円売りに注意が必要だ。
豪ドル円の日足チャートを分析する。28日移動平均線を再度、割っている。一目均衡表の転換線と基準線の間で推移しており、下落に傾きつつも、金曜日の雇用統計を受けたドル円急上昇の影響を受けており、下がりきらないのが現状だ。
今週は豪雇用統計が予定されている。日本の長期金利の上昇によってクロス円相場は売りが優勢となっていたが、日銀関係者のハト派コメントによって、またしても日本長期金利が下落してきた。豪雇用統計で弱くなれば豪中銀の利下げ観測が高まって売りが強まる可能性がある。
各国で利下げへの動きが出始めているため、経済指標には注意したい。