来週は多数の重要経済指標発表が予定されている。市場では日経平均株価が大幅下落後35200円台へ持ち直し、米CPIに注目が集まる。インフレ率低下でドル円の円高圧力となる可能性がある。ポンド円は転換線まで上昇見込み、ユーロドルはレンジ相場を形成中。テクニカル分析においてはドル円、日経平均株価、ポンド円の動向が注目される。
ドル円は146.65円付近で推移している。転換線が抵抗線となり、148円より上値は重たい印象がある。来週は米CPIが発表され、9月利下げの決定打となるかどうかに注目だ。インフレ率が下がっていることが確認されれば、ドル円にとっては円高圧力となる。一時的に売られすぎ相場が修正された局面となり得る。
来週の相場では転換線を上回って200日移動平均線に接近するかどうかに注目したい。
日経平均株価は「陰線+十字線+陽線」の形が出現し、上昇シグナルが出現。さらに、一目均衡表の転換線が抵抗線から支持線に変化していることも、大きな注目ポイントとなる。売られすぎ相場となっていたため、押し目買いが入っているようだ。今後の上値抵抗線としては基準線と下落基調の半値に該当する36500円が挙げられる。
現在が戻り高値を形成しているのか、また上昇基調に向かっていくのかは明確ではない。2つのシナリオを考えて、慎重に取引したい。
ポンド円の日足チャートを分析する。ポンド円は陽線の包み足を形成し、フィボナッチリトレースメントの23.6%を上回って推移している。また、RSIも30を上回ったため、下落の勢いは一服している。しかし、上値には200日移動平均線、転換線が控えており、上値は重たい。また、日銀はハト派発言をして市場を安定させたが、利上げ方向には変わりがない。
そのため、転換線や38.2%が次の戻り売り高値として意識される可能性がある。200日移動平均線は強い抵抗線となりそうだ。