今週は多数の要人発言、イスラエルと米国の関係悪化によるリスク上昇、英中銀のハト派増加、米消費者物価指数に注目。ドル円が155円台に上昇、ゴールドも地政学リスクから上昇基調にあります。米ドルは全般的に弱含み。テクニカル面では、ドル円は円安基調が強く、ユーロ円と豪ドル円も上昇トレンドにあり、さらなる高値更新の可能性が示唆されている。
ドル円は為替介入後の安値である151.80円付近で反発。52日移動平均線で反発し、155.80円付近で週の終値を迎えた。フィボナッチリトレースメントの23.6%が抵抗線になると考えられたが、終値で上回っている。やはり円安基調は強く、ドル買い円売りは継続しており、為替介入の効果も薄れつつある。
基調が変化するとすれば、今週予定されている米CPIやパウエルFRB議長を含むFOMCメンバーの要人発言だ。米利下げ観測が高まれば、円安の動きにもストップが掛かることになる。
ユーロ円の日足チャートを分析する。ユーロ円の節目価格であった167.35円を上回り、167.77円付近で終値を迎えている。ドル円為替介入による急落を、ほぼショートカバーしており、高値更新する可能性も見えてきた。
52日移動平均線が強く意識されており、過去4回反応している。上昇基調は今後も継続すると考えられる。ECBの利下げ観測が強まっても、日銀の利上げがない以上、円安基調は止まらない。
今後の注目価格は170円付近と予想する。
豪ドル円の日足チャートを分析する。豪ドル円は7日続伸しており、前回の急落のほとんどをショートカバーした。現在は102.87円で推移しており、RSIは63となっている。RSIが63なので、まだ上昇の余地はありそうだ。
イエレン米財務長官は為替介入けん制発言をしており、3回目の為替介入は相当ハードルが高い。豪ドル円も高値更新を狙っていくと考えられる。今後、104.20円の節目価格に注目したい。