来週の市場は米インフレ指標が焦点となる。14日にPPI、15日にCPIの発表が予定され、ウィリアムズFOMC委員の講演も2度予定されている。FRB高官らは慎重な利下げ姿勢を示唆する発言を続けており、市場の動向に影響を与えている。
一方、トランプ氏のグリーンランド購入やパナマ運河管理権に関する発言が各国首脳の警戒感を高めている。
為替市場では、ポンドドルが英国債相場の影響で下落基調が強まり1.230ドルの支持線が注目される。ドル円は158円台で推移しているが、MACDにダイバージェンスが発生し、移動平均線が収束している。
- 米インフレ率が再び上昇基調か、コアCPIやコアPPIに注目
- FOMCメンバーの講演に注目、利下げ慎重発言が相次ぐ
- トランプ大統領の発信内容に敏感に、欧州やカナダ高官は警戒感を示す
- ユーロ圏の消費者物価指数がマイナスになるか、ECBの利下げが続く予想
- ドル円は158円台後半に向かって上昇中
- ビットコインは高値圏でダブルトップを形成、92700ドル付近で推移
相場のファンダメンタル
本日は米雇用統計が発表予定。米FRB高官は慎重な利下げに相次いで言及。トランプ氏がグリーンランドの購入やカナダの属州化、パナマ運河の管理権の取り戻しなどに改めて言及。各国の首相や高官は困惑気味になっている。
現実となれば、非常に複雑な状況となることが予想され、各国経済は混乱する可能性が高くなる。トランプ氏の発信や記者会見に引き続き注目する必要がある。
テクニカル分析
ポンドドル(GBPUSD)
ポンドドルの日足チャートを分析する。英国債相場の影響でポンドドルは下落基調が強まっている。現在はボリンジャーバンドの-2σ線にタッチしており、引き続き弱い相場が継続している。1.230ドルのラウンドナンバーが支持線となっており、明確に下抜けするかに注目したい。
下降トレンドラインを描画でき、意識されていることが確認できる。トレンドラインを下回っている限り、下落目線を維持したい。
ドル円(USDJPY)
ドル円の日足チャートを分析する。ドル円は一目均衡表の転換線を上回って推移しており、大きな視点で考えれば、上昇基調を維持している。しかし、158円台より上は重たく、なかなか159円台に突入できていない。
相場が上昇しているものの、MACDのヒストグラムの高値が切り下がっていることも注目したい。ダイバージェンスが発生しており、12日移動平均線と26日移動平均線の間隔が狭くなっていることが理解できる。