今週は、中東情勢の緊張によりゴールドや米ドルが上昇するも、イランのドローン攻撃による被害は軽微だった。FRB議長の発言や各国の経済指標に注目が集まる。ポンドドルは200日移動平均線を割り込み、英国の利下げ予想時期により下落の可能性がある。ゴールドは史上最高値を更新後、高値陰線が出現し、利益確定売りが見られた。今後は一目均衡表の転換線とRSIの動きがポイントとなる。
金曜日はイランによるイスラエルの攻撃が懸念され、152.50円まで下落する場面があったが、結果的には押し目買いが入り、153.25円付近で終値を迎えた。中東情勢がより不安定になることを懸念して、安全資産に資金が流れ、ゴールドは2430ドルの史上最高値を更新、米ドル高が急速に進んだ。
ドル円以外にも、ユーロドルやポンドドルが大きな動きとなった。4月14日に実際にイランによるドローン攻撃が仕掛けられたものの、被害は微小に終わり、全面対決とはならなかった。しかし、イスラエルが対抗措置を検討するという報道もあり、予測は難しい。
「噂で買って事実で売る」という動きになるか、より安全資産の需要が高まるか、今週はゴールドや米ドルインデックスの動きに注目したい。
ポンドドルの日足チャートを分析する。200日移動平均線を明確に割り込み、次の支持線である1.2375ドルを目指している。安全資産としてのドル高、金利政策によるドル高が継続しているため、今後もポンドドルは下落する可能性がある。
RSIを見ると、38で推移しており、30になるまでは下落が継続しやすい相場と言える。今週は英雇用統計、英CPIが予定されており、英国の利下げ予想時期が早くなれば、よりポンドドルが売られやすい状況が続きそうだ。
ゴールドの日足チャートを分析する。ゴールドは2430ドルの高値を更新したものの、大きな陰線を形成した。史上最高値を更新したローソク足が陰線となったことで、「高値陰線」が出現したことになり、利益確定売りが出たことが理解できる。
一目均衡表の転換線が支持線として引き続き機能しているものの、割ることになれば、やや大きな調整になる可能性がある。また、RSIが70を割るタイミングにも注目したい。