米国は17日が祝日で株式市場は休場。この週は日本、カナダ、イギリスのCPIをはじめ、各国の重要経済指標の発表が予定されている。
市場はウクライナ停戦交渉の進展に注目しており、米ロ電話会談で会談実施が合意された。停戦実現はエネルギー価格の下落やインフレ抑制につながると期待される。
一方で相互関税などの不透明要因も残る。為替市場ではドル安傾向が強まり、ゴールドは上昇基調を維持。ビットコインは9万6000ドル付近でレンジ相場が続き、原油は71.6ドルまで下落している。
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- ウクライナ停戦交渉の進展に市場は期待、エネルギー価格の下落につながるか
- ウクライナ停戦で進展あればユーロドルには好材料
- 原油価格は下落が続く、今後も下落に期待
- ドル円は150円付近で反発も、上値では戻り売り
- トランプ政権は4月から相互関税発動を計画と報道
- ドルインデックスは下落、為替市場は下落傾向が強くなる
- ゴールドは上昇基調が継続、ウクライナ交渉の進展によって調整の可能性
- カナダ・イギリス・日本のCPIが発表予定
相場のファンダメンタル
ウクライナ停戦交渉の進展に市場は注目している。米ロ電話会談で速やかに会談するということがまとまり、停戦に向けた進展が期待されている。月曜日は米市場が休みとなるため、火曜日から市場は動くことになるだろう。停戦交渉が順調に進めば、エネルギー価格の下落に繋がり、インフレ率も徐々に下落すると予想される。
為替市場にも株式市場にとっても好材料となるだろう。ただし、相互関税など先行きは依然として見通せず、安全資産であるゴールドに引き続き資金が流入しやすい状況が続くと予想する。
テクニカル分析
ビットコイン(BTCUSD)
ビットコインは9万6000ドル付近に張り付いたまま動かない。非常に狭いレンジ内での推移が継続している。2月15日に米政府は暗号資産に対する規制の影響評価レポートを公表する予定であり、大きく変動することが予想される。
より大きな視点で見ると、9万5000ドル~10万5000ドルの間を推移している。RSIは44とやや下落基調が強くなっている。雲を下抜けしたため、レンジ下限をブレイクアウトすれば、9万ドル近くまで下落するシナリオも考えられる。
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原油(XTIUSD)
原油は下落基調が鮮明になっており、71.6ドルで推移。転換線が抵抗線として機能しており、70ドル割れも視野に入る。ウクライナ停戦交渉が週末にどれぐらい進展するかがポイントだ。停戦が実現すれば、ロシアへの規制も緩くなり、エネルギー価格の下落につながりやすくなる。
強い支持線である67ドル台を目指して、じりじりと下落する展開を予想する。
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