来週の注目経済指標とイベントでは、2月3日にOPEC会議や米製造業関連指標の発表、2月5日に米ADP非農業部門雇用者数、2月6日に英政策金利発表、2月7日に米雇用統計が予定されている。
市場では、トランプ大統領がカナダとメキシコに25%の関税を発表したことを受け、両通貨が売られている。また、原油価格は週間で下落し、ゴールドは安全資産需要から3ヶ月ぶりの高値を更新。日銀の利上げ決定後も大きな混乱はないものの、円高基調が継続している。
USDCADは関税発表を受けて高値を更新し、さらなる上昇の可能性がある。ゴールドは2800ドルに迫る勢いで、トランプ政権の政策不透明感から上昇基調が続くと予想される。
- 米トランプ大統領はカナダとメキシコに25%の関税発表
- リスク回避の動きが強まる、ゴールドは3か月ぶりに最高値更新
- ECBは利下げを決定、ユーロドルは戻り高値を形成
- 米FRBは金利据え置きを決定、ドルインデックスは小幅に反発
- OPEC会議が開催、トランプ大統領は原油価格引き下げを要求か
- ディープシークショックが株価指数に波及するかに注目
相場のファンダメンタル
トランプ大統領はカナダとメキシコに対し25%の関税を発表した。カナダドルとメキシコペソは大きく売られる展開となっている。トランプ大統領は原油価格引き下げを要求しており、原油価格は週間で下落。
日銀が利上げを決定したが、特に大きな混乱はみられていない。しかし、ドル円は円高基調になっており、リスク回避の動きも重なって、徐々に上値が重たくなっている。
テクニカル分析
米ドルカナダドル(USDCAD)
米ドルカナダドルの日足チャートを分析する。USDCADはレンジ相場が継続していたが、カナダに対する25%の関税が発表された直後にレンジ相場をブレイクアウトし、高値を更新している。1.45ドル付近の抵抗帯では売り注文が大量にあり、なかなかブレイクアウトできなかったが、カナダドル売りによって、ストップロスが入ったようだ。
2月1日から関税が発動される予定で、カナダドルにとってはネガティブなニュースとなる。2月以降も、上昇基調が継続すると考えられる。
ADXが30を直近で上回っていることも、上昇基調が高まっている証拠とみなせる。1.47ドル付近まで上昇する可能性もある。
ゴールド(XAUUSD)
ゴールドの日足チャートを分析する。カナダとメキシコに対する関税が発表され、リスク回避の動きが強く意識される相場となっている。ゴールドは最高値を更新し、間もなく2800ドルに突入する可能性がある。
転換線を年初から一貫して上回っていることも、上昇基調の強さを裏付けている。トランプ政権に対する経済面での政策を期待する一方、どんな政策が発動されるか見通せず、安全資産需要は強い。
今後も、引き続き上昇基調を維持すると予想できる。