今週の注目経済指標は、米GDP、日銀展望レポート、豪消費者物価指数。イスラエルがイランへ報復し、地政学的緊張が高まる中、G20では各国の通貨安に懸念が表明された。ドル円は一時153.50円に下落するも、押し目買いで154.65円に回復。ゴールドは2400ドルを目前に控え、安全資産を買う動きが続く。月曜日の窓開けでは、イスラエルのイラン核施設への攻撃に注意が必要。市場は第5次中東戦争の可能性を考え始めており、原油価格の高騰にも注意が必要だ。ユーロドルは緩やかな下落基調を維持し、1.06ドルが支持線として機能している。
ドル円は押し目買い意欲が強く、153円台で大きな買い注文があり、154円台に回復。円安ドル高の流れは変わらず、上昇が継続している。G20ではドル高をけん制する公式表明が発表され、協調介入の可能性も指摘する人もいる。
ファンダメンタルとしては「為替介入の可能性」というのが唯一の円高要因であり、それ以外はドル高要因となるものばかり。今週発表される米GDPが強ければ、ますます円安ドル高が進行しそうだ。
155円台にトライするかどうかに注目したい。
ユーロ円の日足チャートを分析する。一目均衡表の基準線付近まで下落したが反発。これまで3回基準線の下方向へのブレイクアウトに失敗している。ただし、高値がやや切り下がっており、ECBの今後の利下げ路線がより明確になり、日銀が利上げするのではないかという観測が広まれば円高方向に変換する可能性がある。上値抵抗線は165.67円を予想する。
ゴールドの日足チャートを分析する。ゴールドは安全資産としての買い注文が殺到しており、RSIでも70以上で張り付いている。ガザ紛争からイスラエルとイランの対立へと発展しており、第5次中東戦争がはじまる可能性を指摘する声もある。
中東情勢が極度に緊張しており、米国や欧州も参加するとなった場合、ゴールドが極めて価値が高くなる。テクニカル的には2496ドル付近が月足単位の大きな抵抗線となる価格帯だ。さらなる上昇に警戒が必要である。