来週の注目経済指標にはカナダ政策金利、米GDP、米コアPCE物価指数などがある。トランプ前大統領の円安ドル高けん制発言や河野大臣の日銀利上げ要求発言が為替市場に影響を与え、ドル円は155.37円まで下落。ゴールドは史上最高値を更新後に反落、ECBは金利据え置きでユーロドルも調整。テクニカル分析では、ドル円の円高圧力が強まり、クロス円も反落傾向。ポンド円と豪ドル円は下落が継続する可能性がある。今週は経済指標が少なめだが、米ハイテク企業の決算に注目が集まっている。
ドル円は一時155.37円まで下落し、円高圧力がより強まっている。トランプ大統領の発言や河野大臣のコメントが為替相場に影響した。
トランプ前大統領が世論調査でやや優勢となっており、政策面に注目が集まっている。トランプ氏は米製造業を後押しする政策をマニュフェストに掲げており、円安ドル高に反対の立場だ。河野大臣は「円安が日本国内産業にとっては恩恵が少ない、円の価値を上げるべき」とコメントした。
双方の要人発言の影響は大きく、ドル円相場は両者の発言を織り込む動きを強めると考える。
ポンド円は高値圏で包み足を形成した後、反落している。フィボナッチリトレースメントを描画すると、23.6%が反応していることが確認できる。RSIは55となっており、70を下回って55まで低下したことを考慮すると、下落傾向が続いている。一方的な円安基調が終わり、38.2%に該当する201円台が目指すポイントとなりそうだ。RSIが50で反発するかどうかに注目していきたい。
豪ドル円は為替介入の日から続落しており、52日移動平均線付近まで下落した。意識されているフィボナッチリトレースメントを描画すると、23.6%が抵抗帯として機能している。ポンド円と同様に38.2%まで下落する可能性がある。RSIは49となっており、50を割っている。38.2%に該当する103.40円付近を今後、目指して下落が継続する可能性も視野に入るだろう。