来週の経済カレンダーでは、米国、英国、カナダのGDP発表が注目される。特に米国のGDPが最も重要視されている。為替市場では円安傾向が続き、ドル円は160円に迫る展開となっている。円売りが継続する中、為替介入の可能性は低いとされる。クロス円も全般的に上昇し、円が最弱通貨となっている。ゴールドは下落傾向にあり、2280ドル付近を目指す可能性がある。テクニカル分析では、ドル円が160円台を試す可能性が高く、カナダ円とポンド円も上昇トレンドにあるが、一定の抵抗線に近づいているため、今後の動向に注意が必要だ。全体として、円安傾向が続く中で、各通貨ペアの重要な節目に注目が集まっている。
ドル円は160円が目前の水準まで上昇。週の終値は159.80円付近となった。背景としては米サービス業購買担当者指数が高水準になったことでインフレ期待が高まった。以前は勢いよく上昇していたが、今回はじり高のようにゆっくりと円が売られ、最終的に159円台後半になった。
円が買われる理由がなく、ドル一強の相場となっている。来週には160円台を試す可能性が十分考えられる。月足の抵抗線となるのは160.70円と予想。160.70円まで上昇すれば、反落も一定程度の大きさになると想定される。
カナダ円を分析すると、フィボナッチエクスパンションの100%を上回っている。直近高値に近づいており、来週はトレンドの正念場を迎えることになりそうだ。背景としては原油相場が上昇していることが挙げられる。日本円を買う材料がない中で、資源国通貨であるカナダドルは買われやすい地合いとなっている。
ただし、直近には116.80円の月足単位の抵抗線が存在する。カナダ円は11日続伸しており、やや過熱感もある。利益確定売りがでてもおかしくない。
ポンド円を分析する。ポンド円にチャネルを描画すると、上限ラインに沿って順調に上昇を継続している。節目の200円を上回り、現在は202円で推移。ボリンジャーバンドを描画すると、+3σ線に接近している。+3σ線に当たると、反落する可能性が高くなる。
ポンド円の直近抵抗線は203.60円付近と予想。ポンド円は新たな価格水準での攻防が激しくなりそうだ。