注目度の高い経済指標として、27日の米コア個人消費支出価格とGDP、28日の米個人消費支出物価指数の発表が予定されている。
為替市場では、日銀の追加利上げ観測の高まりと日本のCPI上昇を背景に、ドル円は150円を割り込み、148.50円が目安となっている。加えて、米国の個人消費の弱さも明らかになり、ドル売り・円買いの圧力が強まっている。
ビットコインは狭いレンジ内での推移が続いており、新たな材料待ちの展開。一方、ユーロドルは「上げ三法」の形成や、EUの利下げ停止の可能性、ウクライナ停戦交渉の進展などを背景に、1.06ドルを目指した上昇が予想される。
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- 日本の消費者物価指数は前年比+4.0%、日銀の9月までの追加利上げを織り込み
- 円高圧力でドル円は150円割れ、148.50円が目安
- 日本の長期金利は上昇中、今後も上昇圧力が継続
- 米FRBは28日公表の個人消費支出価格に注目
- 米GDPも注目、米株価指数は上昇の勢いが止まる
- 米消費者物価指数は前年比+3.0%、消費は弱くなるも物価は上昇
相場のファンダメンタル
ドル円相場は150円を割り込んだ。背景としては、日銀の利上げ観測が高まっているほか、日本の消費者物価指数(CPI)の上昇に伴って長期金利も上昇していることが挙げられる。
また、米国の経済指標から個人消費の弱さが明らかになったことで、ドル売り・円買いが一段と強まっている。こうした要因により、ドル円には強い売り圧力がかかっている状況である。
テクニカル分析
ビットコイン(BTCUSD)
ビットコインの日足チャートを分析する。90日移動平均線を再び上回っている。RSIは50に回復し、買いと売りが拮抗している状況だ。過去に2つの山を形成しており、今後3つ目の山を形成するのか、高値を更新し、11万ドル台に突入するのかが注目だ。
非常に狭いレンジ内で推移しており、投資家は別の銘柄に資金を注いでいるようだ。また、何らかの材料があれば、ビットコインにも動きが出ると考える。現在は様子見姿勢が続いている。
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ユーロドル(EURUSD)
ユーロドルの日足チャートを分析する。ユーロドルは「陽線+3本の陰線+大陽線」という「上げ三法」を形成。一般的に上昇シグナルと考えるローソク足の形状だ。現在は雲の中で推移しているため、雲を上抜けするまでは気が抜けない。
ただ、EUが利下げ停止の可能性もあることや、ドル売りになっていること、ウクライナ停戦交渉が進んでいることを考えると、ユーロ買いの動きが出そうだ。
RSIは59で推移しており、安定的な上昇基調となっている。1.06ドルを目指して、今週も上昇すると予想する。
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