注目の経済指標とイベント(8/26~8/30)

パウエルFRB議長の利下げ言及によりドル安傾向が顕著。日銀の基本姿勢は不変だが、米国は利下げ方向へ明確に転換。ドル円は下落傾向を示し、ユーロ円も円高ユーロ安の可能性が高い。一方、ポンドドルは上昇傾向にあり、英中銀の高金利政策維持が背景。テクニカル分析では、ドル円とユーロ円の下落、ポンドドルの上昇が予想された。今後は各国の金融政策の方向性と実際の経済指標、特に物価や雇用状況に注目が集まる。

  • パウエルFRB議長は「利下げ時期が来た」と明確に発言
  • 日銀総裁は中立的な発言も、基本的な姿勢は変わらないとコメント
  • ドルインデックスは下落し、ドル円も144円台に
  • 米政策金利は利下げ方向へ明確に転換
  • ドルストレート通貨ペアは方向転換
  • 米消費者信頼感指数や失業保険申請件数など雇用にも今後注目
  • ドイツやEUの経済統計も発表、ECBの政策金利に注目
  • 実際の米物価や雇用状況に今後注目、9月米雇用統計に注目

テクニカル分析

ドル円は典型的な下落を示唆するチャートパターンを形成している。フィボナッチリトレースメントが意識されており、38.2%まで上昇した後、23.6%を割って下落。再び23.6%まで上昇したが、反落し、包み足を形成して下落した。

米利下げ政策への転換がほぼ確実となり、ドル円は今後下落する可能性が高い。円安のときと同様、米利下げ・日利上げという対立的な金融政策となり、下落圧力が掛かりやすくなる。

ユーロ円(EURJPY)

ユーロ円の日足チャートを分析する。240日移動平均線で反落しており、転換線も下回っている。RSIも40になっており、下落余地がまだある。ファンダメンタルを考えると、ECBは利下げ政策にすでに転換している。一方、日銀は利上げ政策に転換しつつあるため、方向性としては円高ユーロ安になりやすい。

現在、161.50円付近で推移しているが、直近安値154円台まで下落する可能性がある。円高リスクに注意したい。今週はドイツ・EU圏のCPIに注目したい。

【EURJPY/日足】

ポンドドル(GBPUSD) 

ポンドドルは直近高値を上抜けて、7日続伸している。現在、1.32ドルを上抜けて大陽線で週末を迎えている。RSIは68となっており、まだ上昇の余地はありそうだ。大きな視点でフィボナッチエクスパンションを描画すると、1.3720ドル付近が61.8%となる。

次の上値抵抗線は過去の高値である1.36ドル~1.372ドル付近を目指しそうだ。英中銀は高金利政策を据え置いており、金利差が開き、ポンドに有利となる。上昇の可能性が高い相場となっている。

【GBPUSD/日足】