来週の金融市場では、FRB、ECB、カナダ銀行の政策金利発表が注目される。FRBは金利据え置き、カナダは利下げが予想されている。また、各国GDPや物価指数の発表も相次ぐ。
ファンダメンタルでは、トランプ大統領が仮想通貨関連の大統領令を発表し、国家備蓄検討や作業部会設置を決定。一方、懸念された対中関税は見送られ、株式市場は上昇。
ビットコインは11万ドル手前でダブルトップ、9万ドルでダブルボトムを形成し、レンジ相場が継続。原油はトランプ大統領の値下げ要求を受けて下落基調だが、74ドル付近での反発が注目される。
重要イベントとしては日銀の金融政策決定会合議事要旨の公表があり、政策変更への賛成票数が焦点となる。
- 日銀金融政策決定会合の議事要旨が公表予定、何人が賛成票を投じたかに注目
- カナダ・米国・EUが政策金利を発表予定
- カナダは利下げ予想の一方、米FRBは金利据え置き予想
- 各国のGDP発表にも注目、為替相場に影響あり
- トランプ大統領が仮想通貨に関する大統領令を発表
- 仮想通貨の国家備蓄や推進するための作業部会などを策定
相場のファンダメンタル
トランプ政権が発足し、様々な大統領令を発表。移民政策やエネルギー政策を中心とした内容だが、市場がおそれていた中国や様々な国への関税について、就任当日の実施は見送られた。市場に配慮した形となり、安堵感からか米株価指数は軒並み上昇。
日銀は金融政策決定会合を開催した。また、仮想通貨に関する大統領令も発表され、ビットコインが高値を狙っていく流れになるのか、注目が集まる。
テクニカル分析
ビットコイン(BTCUSD)
ビットコインの日足チャートを分析する。大統領令によって、国家備蓄の検討、仮想通貨作業部会の設置などがきまった。しかし、ビットコイン相場の反応は限定的となっている。11万ドル手前が抵抗線となっており、ダブルトップを形成。
9万ドルを中心とした支持帯が機能し、下値でもダブルボトムを形成している。レンジ相場になっており、高値を突破するかどうかが今後の見どころだ。
下値には厚い雲が控えており、ファンダメンタルも考慮すると、上昇しやすいチャート形状。高値突破のタイミングに注目したい。
原油(XTIUSD)
トランプ大統領が演説でエネルギー価格の値下げを主張。原油相場は下落基調となっており、就任後からずっと下落基調になっている。RSIが52となっており、反発しやすいチャート形状ではあるものの、今後、米国で石油生産などが増加すると、価格下落要因となる。
米大統領の権限は強いため、積極的には買いにくい展開が続くだろう。26日移動平均線が接近しており、74ドル付近で反発するかどうかに今後、注目していきたい。