今週の主要な経済指標とイベントは、仏総選挙、英総選挙、米雇用統計などが予定されている。FRB関係者は高金利政策を継続する姿勢で、ドル買い要因となる可能性がある。大統領候補討論会ではトランプ優勢で、ドル円は一時161円台に上昇した。米インフレ指標は鈍化傾向にあるが、日米金利差が埋まらない限り、円安を止められる手段はほぼないと考えられている。ユーロ円と豪ドル円のテクニカル分析では、両通貨ともに上昇トレンドにあるが、仏総選挙の結果次第ではユーロが急落する可能性もある。
ドル円は一時161.27円付近まで上昇し、1986年ぶりの円安水準に達しようとしている。ドル円は160.20円の為替介入水準を上抜けし、164円円付近の目標高値に接近している。米利下げ観測が若干高まり、161円台では売られて160円後半で終値を迎えた。日米金利差5.5%が埋まらない限り、円安を止められる手段はほぼないというのが大方の意見。
大統領選の影響も段々と意識されるようになる。相場のボラティリティが高まる可能性があるのでポジション管理には十分注意したい。
ユーロ円を分析する。ユーロ円は週末の仏総選挙を控えているものの、円安に影響され、続伸している。直近高値を上抜け、ボリンジャーバンドの+2σ線に到達していることも興味深い。仏総選挙の結果次第ではユーロドルが週明けに急落し、上値が抑えられるというシナリオも考えられる。
基本的には円安基調が続きそうだ。RSIを分析しても、64付近となっており、まだまだ上昇の余地はありそうだ。
豪ドル円を分析する。豪ドル円は11日続伸しており、ボリンジャーバンドの+2σ線に張り付いたまま上昇を継続している。ドル円が勢いよく上昇しており、豪ドル円も強く影響を受けている。現在は107.32円付近で推移しており、リーマンショック前の2007年の高値107.87円付近に接近している。
RSIを分析すると、やや買われすぎなので調整はあるかもしれない。107.87円の高値を上抜けするかどうかに注目したい。