注目の経済指標とイベント(1/6~1/10)

2025年の初週は重要な経済指標が目白押しとなる。1月6日の日本市場大発会を皮切りに、各国のPMI指標、物価指数、そして米雇用統計やFOMC議事要旨の発表が予定されている。

市場環境は、ドル高基調が顕著に進行中。ユーロ圏の経済指標の弱さとECBの利下げ観測から、ユーロドルとポンドドルは2024年安値を更新。一方、ドル円は介入警戒感から上値は重いものの、押し目買いの意欲は強い。

株式市場では、S&P500が上昇トレンドラインを下方ブレイクし、下落トレンドが確定。トランプ政権の政策への警戒感から、2025年相場は慎重な展開が予想される。

  • 2025年の米株市場は下落でスタート、為替相場も大きく動く
  • ユーロドルとポンドドルは2024年安値を更新
  • 1月6日に日本市場は大発会、海外市場の弱気相場を引き継ぐ可能性あり
  • ドル円は引き続き押し目買い意欲が強い
  • 海外市場はトランプ政権の政策を警戒、関税政策を特に警戒か
  • 米雇用統計とFOMC議事要旨に注目、利下げ可能性を市場は探る
  • ユーロ圏の経済指標が弱い、引き続きドイツとユーロ圏の指標に注目

相場のファンダメンタル

ドル高が顕著に進んでいる。ユーロ圏の経済の弱さが意識されており、ECBによる積極的な利下げ政策も市場は織り込んでいるようだ。対して、米FRBは利下げの一時停止を検討しており、ユーロドル売り・ポンドドル売りにつながっている。ユーロドルとポンドドルは2024年の安値を更新し急落。

米ドルの強さを示すドルインデックスは2024年の高値を更新。ドル円は介入警戒感から上値は重いものの、下ヒゲが形成されており、押し目買いも強さを意識させる。

年初の海外株式市場は続落しており、2025年は一筋縄ではいかない。2024年よりも慎重な取引判断が必要になると考える。

テクニカル分析

米株式市場の上昇を予想するアナリストも多いが、テクニカル的に客観的に判断すると、直近では下落基調が鮮明になっている。トランプ政権の政策の影響を見極めようと、買いポジションには慎重になっているのかもしれない。

S&P500(US500)

S&P500の日足チャートを分析してみる。S&P500は上昇トレンドラインを下方向へブレイクアウトしており、上昇トレンドラインが抵抗線として機能したことが確認できる。26日移動平均線も下向きに傾きつつあり、フィボナッチエクスパンションの61.8%を割っている。

ローソク足の実体べ―スで考えると、ダウ理論による下落トレンドが確定している。シナリオとしてはフィボナッチエクスパンションの100%を目指して、さらに下落する可能性がある。

【US500/日足】

ポンドドル(GBPUSD)

ポンドドルは下落相場が継続しており、一目均衡表の転換線が上値を抑える抵抗s年として機能。昨日の急落では-2σ線を下抜け、-3σ線にタッチ。ダウ理論による下落トレンドが発生中であり、当面は弱気相場となりそうだ。2024年の安値を更新しており、1.23ドルまで下落する可能性がある。

【GBPUSD/日足】