米雇用統計が市場予想を大幅に上回り、失業率が4.1%に低下したことで、為替相場が大変動した。ドル円は148円台に急伸し、ユーロドルは1.10ドルを割り込んだ。これにより、米国の大幅利下げ観測が後退し、11月の利下げは0.25%にとどまる可能性が高まった。
今週はFRB・FOMC要人の講演内容に注目が集まり、金利見通しの変化が焦点となる。また、米CPIの発表も重要視されている。為替市場ではドル高が進行し、株価は下落。
VIXは19に上昇し、来週の株価ボラティリティ上昇が予想される。
Weekly Report【10/6】
注目の経済指標とイベント(10/7~10/11)
ドル円は148円台に急伸。背景としては米雇用統計が市場予想を上回り、失業率も低下。米労働市場が安定していることが示唆され、米大幅利下げ観測が後退した。市場は、労働市場の悪化を予想し利下げ観測を織り込んでいたため、修正を迫られている。
ドル高円安に傾き、ドル円は再び150円台を目指す可能性がある。FRB高官やFOMCメンバーの金利見通しに変化があるかに今週は注目だ。
ユーロドルの日足チャートを分析する。ユーロドルはダブルトップを形成し、1.10ドルを割り込んで1.0975ドルまで下落している。米雇用統計が予想を10万人上回り、失業率も低下したことでドル高が進んだ。ネックラインを割り込んだ後、「リターンムーブ」と呼ばれる反発の動きをすることがある。ストップロス注文が相次ぐためだ。
ネックラインが抵抗線となったことが確認されたら、90日移動平均線を目指して下落するシナリオが考えられる。RSIは45で推移しており、下落基調の水準となった。
豪ドル円の日足チャートを分析する。豪ドル円は円安の動きが強まり、一目均衡表の雲を上抜けて、100円の節目化価格を上回っている。石破首相が利上げ慎重姿勢を示す一方、豪準備銀行は利下げに慎重姿勢を示しているため、円売り圧力が強まった。
一目均衡表の雲を上抜けたことは上昇シグナルと捉えられる傾向がある。2つの底を形成しており、ダブルボトムのネックラインを上回ったと考えることもできるだろう。RSIは56となっており、堅調な上昇基調を示唆している。