注目の経済指標とイベント(12/9~12/13)

主要な金融政策決定として、豪州(12/10)、カナダ(12/11)、ECB(12/12)の政策金利発表が予定されている。ECBは利下げがほぼ確実視される一方、豪州は金利維持、カナダは予想が分かれている。

為替市場ではドル円が150円近辺でもみ合い。日銀の政策決定会合に向けて方向感に欠ける展開。豪ドル円は96.50円付近まで下落し、94.20円までの下落シナリオも想定される。カナダ円も日銀の利上げ方針を受け、下落リスクが高まっている。

  • 豪・カナダ・ECBの政策金利発表予定、ECBは利下げがほぼ確実視
  • 豪中銀は金利維持、カナダは事前予想が分かれる
  • 日本の経済指標に注目、日銀会合を控え日銀短観やGDPに注目
  • 週前半に経済指標が集中、FOMC前のCPIに注目

テクニカル分析

ドル円は150円を少し割り込んでいるが、全体的にはもみ合いが続いている。焦点は日銀政策決定会合だ。先月の日銀総裁インタビューでは利上げ時期は近いと総裁がコメントし、一気に利上げ観測が高まった。

しかし、12月初旬に一部で日銀が利上げ見送りという報道が流れ、利上げ観測が後退。事前予想が2つに分かれており、相場も方向感がない。

豪ドル円(AUDJPY)

豪ドル円の日足チャートを分析する。豪ドル円は200日移動平均線で反落後、97.50円の支持線を割り込み、96.50円付近まで下落している。豪中銀は来週政策金利を決定するが、金利維持が予想されている。

しかし、今後、日銀の利上げ方針がかたまっているため、クロス円は売られやすい相場環境だ。94.20円付近までの下落シナリオを想定する。

【AUDJPY/日足】

カナダ円(CADJPY)

カナダ円の日足チャートを分析する。カナダ中銀は来週政策金利を発表するが、事前予想が分かれており、カナダ円も影響を受けそうだ。カナダ中銀が利下げすれば、カナダ円は大きく下方向に振れるだろう。

カナダ中銀が金利維持となっても、日銀の利上げ方針は固まっているため、長期的な目線で見れば戻り売りが強くなりそうだ。現在は、一目均衡表の雲の中で推移しているが、再び雲下限を割り込めば、直近安値を更新し、103円台までの下落も考えられる。

【CADJPY/日足】