来週の為替相場は、日米首脳会談の結果と日銀の金融政策に注目が集まる。
特に日銀の利上げ前倒し期待が高まっており、総裁と政府のインフレ認識の一致や賃金上昇の顕著さから、当初予想の7月より早期の利上げ観測が強まっている。日銀委員からは2025年後半までに1%程度の金利という発言も出ており、円高基調が強まっている。
商品市場では、原油が70ドル前後で軟調な推移となる一方、ゴールドは2882ドルの史上最高値を更新し、テクニカル面でも上昇トレンドが継続している。来週の主要な経済指標には、米コア消費者物価指数や英GDPなどがある。
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- 日米首脳会談が開催、週明けは会談の内容によって変動か
- 円高が進む、日銀の利上げ前倒し期待が高まる
- 日銀総裁と政府はインフレの状態と認める、賃金上昇も確認
- 関税政策に引き続き注目、日本への関税はないと大半は予想
- 経済指標は少なめ、テクニカル中心に変動する可能性あり
相場のファンダメンタル日銀の利上げ前倒し期待が高まっている。半年に1回のペースでの利上げを市場は想定していたため、1月の利上げの次は7月だと予想されていた。しかし、賃金上昇が顕著なことや日銀総裁と政府がインフレの状態と認識が一致したことで、利上げが早まるのではないかという期待が高まっている。さらに、タカ派の日銀委員は「2025年後半までに1%程度の金利」という発言をしており、円高が進んでいる。ドル円は上昇チャネルを割り込み、下値を探っている状況だ。
テクニカル分析
原油(XTIUSD)
原油の日足チャートを分析する。原油は80ドル手前で反転し、トランプ大統領が就任してからは一貫して下落基調となっている。現在は70ドル手前で推移しており、エネルギー増産が見込まれるため、徐々に下落していくと予想されている。ADXは45付近で推移しており、トレンドが強まっていることが示唆されている。また、MACDもマイナス圏に突入した。
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ゴールド(XAUUSD)
ゴールドの日足チャートを分析する。ゴールドは最高値を更新しており、2882ドルの史上最高値を更新。GMMAを見ても、安定した上昇基調となっている。2880ドルは月足の抵抗線があり、上回るには一定の時間が掛かると予想される。MACDは順調に山を形成しており、短期と長期の移動平均線の間隔が拡がっていることを示す。ADXは52となっており、非常に強いトレンドが発生中だ。調整売りに注意しつつも、中長期的には上昇が予想される。
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